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採用代行

面接代行のメリット7つ|向いている企業と失敗しない使い方

監修:小林 幸嗣

面接代行のメリットは、面接時間を削減できることだけではありません。

一次面接1件にかかる社内工数は、面接時間そのものを含めて約120分です。月20件なら約40時間が面接業務に費やされている計算になります。面接代行はこの工数を圧縮すると同時に、面接枠の確保による選考スピードの向上、質問と評価基準の標準化にも効果があります。

ただし、外部へ任せれば自動的に採用成果が上がるわけではありません。採用要件や委託範囲が曖昧なままでは、評価のずれや候補者体験の悪化を招きます。

本記事では、7つのメリットを工数の試算方法とあわせて整理し、効果が出る企業条件、メリットが相殺される条件まで解説します。

先に結論
面接代行の主なメリットは、次の7つです。
① 採用担当者と現場社員の工数を削減できる
② 面接枠を増やして選考を早められる
③ 質問と評価基準を標準化できる
④ 外部面接官の経験や専門性を活用できる
⑤ 繁忙期や面接件数の変動へ対応できる
⑥ 候補者対応の品質を安定させやすい
⑦ 面接データを蓄積して採用を改善できる


特に外部へ任せやすいのは、一次面接やカジュアル面談です。
一方、採用要件の決定や最終的な合否判断は、自社に残すことを基本とします。候補者への魅力付けが重要な選考では、現場社員や経営者との接点も残します。

この記事でわかること

  • 面接代行を導入する7つのメリット
  • 面接代行の効果が出やすい企業
  • デメリットを抑える具体的な方法
  • 外部へ任せる業務と自社に残す判断
  • 導入効果を確認するKPI
  • 面接代行サービスを選ぶ基準

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面接代行とは

面接代行とは、採用面接に関する業務の一部を、外部の会社や面接官へ委託するサービスです。
面接の実施だけでなく、日程調整、質問設計、評価レポートの作成まで依頼できる場合があります。

委託形態は大きく3つに分かれます。AI・オンライン型、RPO・面接代行会社型、人事フリーランス型です。どの形態を選ぶかで面接の実施者、委託できる範囲、料金体系が変わります。

本記事は形態を問わず共通する「導入によって得られるメリット」に絞って解説します。形態ごとの違い、料金相場、サービス比較は下記記事で整理しています。

参考:面接代行サービスおすすめ12選【2026年版】|料金相場と選び方を比較

面接代行を導入する7つのメリット

1.採用担当者と現場社員の工数を削減できる

面接代行の代表的なメリットは、社内工数を削減できることです。

面接では、候補者と話す時間以外にも業務が発生します。一次面接1件あたりの社内工数を分解すると、目安は次のとおりです。

業務目安時間外部へ委託できるか
履歴書・職務経歴書の確認15分委託可
面接日時の調整10分委託可
質問項目の準備・確認10分委託可(初回設計後は減少)
面接の実施60分委託可
評価コメントの作成15分委託可
社内共有・次回への申し送り10分一部のみ
合計約120分/件

※面接時間60分、オンライン実施を前提とした目安です。対面の場合は会議室確保や移動時間が加算されます。

■月20件の一次面接を委託した場合の試算

月20件なら、社内工数は 120分 × 20件 = 約40時間です。

面接代行を利用した場合、社内に残るのは評価レポートの確認と判断です。
1件あたり10分とすると、20件で約3.3時間。差引き約36時間が他の業務へ振り向けられる計算になります。

委託前委託後差分
社内工数(月20件)約40時間約3.3時間▲約36時間

費用対効果の判断方法

削減工数を金額へ換算し、委託費用と比較します。

削減工数 36時間 × 採用担当者の時間単価 = 削減できる人件費相当額
委託費用 20件 × 1件あたり単価 + 初期設定費の月割り = 支出額

有人の面接代行は1件1万〜3万円前後が目安のため、月20件なら20万〜60万円が支出額の目安です。時間単価3,000円なら削減額は約10.8万円となり、金額だけで見れば支出が上回ります。

したがって、費用対効果は工数削減だけで判断しません。選考スピードの向上による辞退防止、評価標準化によるミスマッチ低減、現場社員が本来業務へ戻ることの効果まで含めて判断します。特に、現場のエンジニアや営業責任者が面接に入っている場合、その時間単価は採用担当者より高くなります。

なお、社内実施と比較する際は、面接時間だけでなく前後の工数を含めます。 委託先との調整やレポート確認にかかる工数も、委託後の総コストへ加えます。

社内実施の総コスト = 面接前後を含む社内工数 × 人件費
面接代行利用時の総コスト = サービス利用料 + 社内確認工数 + 運用管理費

選考速度の改善や、採用担当者が別の業務へ使える時間は、直接費用と分けて 評価します。

▶タイプ別の料金相場は面接代行サービスおすすめ12選で整理しています

工数削減を主な目的とする場合は、事前準備や評価レポートまで含めて委託します。採用担当者は、レポートの確認と判断に集中できます。

現場社員が面接を担当している企業にも効果があります。
エンジニアや営業責任者が面接へ参加するたびに、通常業務は中断されます。一次面接を外部化すれば、現場社員は専門性が必要な後半の選考へ集中できます。

ただし、空いた時間の使い道を決めないままでは、効果が見えません。求人票の改善、候補者フォロー、採用広報など、捻出した時間を振り向ける業務まで決めます。

2.面接枠を増やして選考を早められる

面接代行を利用すると、社内面接官の予定だけに依存せず、面接枠を確保できます。現場社員の予定が合わず、応募から面接まで時間が空く企業では、特に効果が出やすいメリットです。

候補者は、自社以外の選考も並行して進めています。
自社の面接調整に時間がかかる間に、他社の選考や内定承諾が進むことがあります。面接枠を増やせば、候補者が応募した直後に日程を提示しやすくなります。

ただし、面接を早く実施するだけでは不十分です。面接後の評価レポートが遅ければ、次の判断は進みません。面接の実施可能日だけでなく、レポートの提出期限も確認します。

選考スピードを上げたい場合は、次の時間に分けて測定します。

測定区間確認する内容目標の置き方の例
応募〜面接案内初動の速さ24時間以内
面接案内〜実施面接枠の充足度5営業日以内
面接終了〜評価提出委託先のレポート納期24〜48時間以内
評価提出〜次回連絡社内判断の速度2営業日以内

自社の現状値を先に記録してから、どの区間が遅いかを特定します。面接枠が不足しているなら委託が有効ですが、社内判断が遅いことが原因であれば、外部化しても改善しません。

契約前には、評価レポートの提出期限(SLA)が明記されているかを確認します。

3.質問と評価基準を標準化できる

面接代行を導入する過程では、質問項目や評価基準を言語化する必要があります。この整理自体が、面接品質を改善するきっかけになります。
社内面接では、面接官ごとに質問や評価の観点が変わることがあります。ある面接官は経歴を重視し、別の面接官は印象を重視する状態では、候補者を同じ条件で比較できません。
面接代行では、次の内容を事前に決めます。

  • 面接で確認する能力や経験
  • 候補者全員へ共通して聞く質問
  • 回答を深掘りする条件
  • 評価段階ごとの判断基準
  • 評価しない項目
  • 次回面接で追加確認する項目

厚生労働省は、公正な採用選考の観点から、あらかじめ質問項目と評価基準を決め、職務遂行に必要な適性・能力に関係のない事項を尋ねないよう案内しています。(*1)
採用選考手法の妥当性に関する研究でも、構造化面接は非構造化面接と比べて職務成果の予測精度が高いと報告されています(*1)
質問と評価基準を事前に決めること自体に、評価の信頼性を高める効果があります。

ただし、外部へ任せるだけで評価が標準化されるわけではありません。
採用要件が曖昧なら、面接代行会社も曖昧な評価しかできません。自社と委託先が、具体的な回答例を使って評価をすり合わせます。

4.外部面接官の経験や専門性を活用できる

面接代行では、自社にない面接経験や職種知識を活用できます。採用担当者がすべての職種に詳しいとは限りません。
ITエンジニアや施工管理、医療職などでは、経歴だけでは能力を判断しにくい場合があります。該当職種の経験を持つ面接官であれば、回答を具体的に深掘りできます。
外部面接官の活用は、次のケースで有効です。

  • 新しい職種の採用を始める
  • 社内に採用経験者がいない
  • 専門職の一次面接を標準化したい
  • 管理職候補の経験を深く確認したい
  • 新卒採用で多数の面接官が必要になる

ただし、「プロ面接官」という名称だけでは判断できません。面接官本人の採用経験、担当職種、面接件数、研修内容を確認します。候補者へ会社の魅力を伝える力も、面接官によって差があります。

専門性を重視する場合は、面接官のプロフィールを企業側が確認できるサービスを選びます。

5.繁忙期や面接件数の変動へ対応できる

面接代行を利用すると、採用数の変化へ対応しやすくなります。採用活動では、年間を通じて同じ数の面接が発生するとは限りません。

新卒採用の選考時期や新規事業の立ち上げでは、短期間に面接が集中します。そのためだけに、社内の面接官を常時増員するのは非効率です。

必要な時期だけ外部の面接枠を利用すれば、固定的な人員を抱えずに対応できます。
次のような状況でも活用できます。

  • 採用担当者が休職・退職した
  • 採用目標が急に増えた
  • 複数拠点で同時に採用を始めた
  • 土日や夜間の面接需要が増えた
  • 新しい求人媒体から応募が急増した

契約前には、最大対応件数を確認します。

通常時に対応できても、繁忙期には面接官が不足するサービスがあります。代替面接官の手配方法や、対応時間外の追加料金も確認します。

6.候補者対応の品質を安定させやすい

面接代行は、候補者体験を安定させる手段にもなります。候補者体験とは、応募から選考終了までに候補者が得る一連の体験です。

面接枠を早く提示し、予定時刻どおりに面接を始めるだけでも、候補者の負担は軽くなります。会社説明や選考案内を統一すれば、候補者による情報格差も抑えられます。

候補者対応を安定させるには、次の情報を共有します。

  • 会社と事業の概要
  • 募集職種の役割
  • 入社後に期待する成果
  • 働く環境やチーム構成
  • 候補者へ伝える魅力
  • よくある質問と回答
  • 回答できない質問の対応方法
  • 次の選考に関する案内

専門職や管理職の採用では、外部面接だけで選考を完結させません。

一次面接後に、配属予定の社員との面談を設けます。見極めと魅力付けを、別の選考工程として設計する方法もあります。

7.面接データを蓄積して採用を改善できる

面接代行では、評価レポートや面接記録が一定の形式で残ります。
社内面接では、評価コメントの書き方が面接官ごとに異なりがちです。「良い印象だった」「経験が合いそう」といったコメントだけでは、後から判断を検証できません。

評価項目と回答内容が整理されれば、次の分析ができます。

  • どの質問で評価が分かれているか
  • 面接官による通過率の差があるか
  • 後続選考で再確認される項目は何か
  • 不合格者に共通する不足要件は何か
  • 面接後に辞退した候補者の傾向は何か
  • 求人票と実際の候補者にずれがあるか

ただし、納品される情報はサービスごとに異なります。

面接内容サマリだけを納品するサービスもあります。面接の文字起こしや録画、質問別の回答まで確認できるサービスもあります。

候補者情報を外部へ渡す場合は、情報管理の確認も必要です。個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データを委託する企業に、委託先への必要かつ適切な監督を求めています。委託先の選定や契約だけでなく、取扱状況の把握も必要です。

次の項目を契約前に確認します。

  • 取得する候補者情報
  • データの保存場所
  • 閲覧できる人
  • 保存期間
  • 契約終了後の削除方法
  • 再委託の有無
  • AIサービスへの入力範囲
  • AIモデルの学習利用の有無

面接代行のメリットが出やすい企業

面接代行は、面接件数や採用体制に課題がある企業へ向いています。

企業の状況得られやすいメリット委託範囲の例
一次面接の件数が多い工数削減、選考速度の向上日程調整、一次面接、評価レポート
採用担当者が少ない採用業務の分担面接準備、面接実施、記録
現場社員の負担が大きい本来業務への集中一次面接を外部化し、二次面接から現場が担当
面接官ごとの評価差が大きい質問と評価基準の標準化質問設計、評価シート、面接実施
新しい職種を採用する外部の専門性を活用職種経験を持つ面接官へ依頼
採用数の増減が激しい面接体制の柔軟な増減繁忙期のみ面接枠を追加
複数拠点で採用している選考品質の統一共通基準によるオンライン面接

特に効果が出やすいのは、面接件数が多い一次選考です。確認項目を標準化しやすく、後続選考で自社社員が再確認できるためです。

採用担当者が一人しかいない企業でも、面接代行は有効です。ただし、委託先の管理やレポート確認を行う社内担当者は必要です。

面接代行のデメリットと対策

面接代行には、候補者との関係が薄くなるなどのデメリットもあります。
ただし、多くの問題は、委託範囲と確認方法を決めることで抑えられます。

デメリット起こる原因主な対策
会社の魅力が伝わらない外部面接官の企業理解が浅い会社説明資料、FAQ、魅力付けの要点を共有する
評価が自社とずれる採用要件や評価基準が曖昧模擬面接と評価合わせを実施する
社内にノウハウが残らない考察と改善を委託先だけで行う月次レビューとドキュメント化を行う
情報漏えいのリスクがある管理方法や再委託先が不明保存・閲覧・削除・再委託条件を確認する

これらは、面接代行というサービスの性質上、どの企業にも起こりうる問題です。一方、自社の状態やサービス選定によって、得られるはずのメリットが打ち消される条件もあります。次の章で整理します。

面接代行のメリットが相殺される5つの条件

面接代行のデメリットの多くは、委託範囲の設計とサービス選定で抑制できます。ここでは、7つのメリットが打ち消される条件と、避けるための対応を整理します。

条件打ち消されるメリット
1採用要件と評価基準が決まっていない3 評価の標準化
2捻出した時間の使い道を決めていない1 工数削減
3魅力付けが必要な選考を外部面接だけで完結させている6 候補者対応の品質
4レポートを確認する社内担当者が決まっていない2 選考スピード
5評価根拠を確認できないサービスを選んでいる7 面接データの蓄積

1.採用要件と評価基準が決まっていない

→ 打ち消されるメリット:3 質問と評価基準を標準化できる

採用したい人物像が曖昧な状態では、面接代行の効果は限定されます。「優秀な人」「コミュニケーション力が高い人」だけでは、外部面接官も評価できません。採用要件が曖昧なら、面接代行会社も曖昧な評価しか返せません。

対応:入社後に任せる業務と、必要な能力を先に決めます。そのうえで、面接で確認できる行動や経験へ分解します。評価項目は3〜5項目に絞ってから委託を開始し、運用しながら追加します。

2.捻出した時間の使い道を決めていない

→ 打ち消されるメリット:1 採用担当者と現場社員の工数を削減できる

月20件の一次面接を委託すれば、社内工数は約36時間削減できる計算です。しかし、その時間が何に使われたかを記録しなければ、社内では「費用が増えただけ」としか認識されません。委託の継続判断でも、削減効果を説明できなくなります。

対応:求人票の改善、候補者フォロー、採用広報、選考プロセスの見直しなど、振り向ける業務を委託開始前に決めます。削減時間と使途は月次で記録し、費用対効果の判断材料にします。

3.魅力付けが必要な選考を外部面接だけで完結させている

→ 打ち消されるメリット:6 候補者対応の品質を安定させやすい

専門職や競争の激しい職種では、候補者は複数社の選考を並行して進めています。外部面接官が会社や職務の魅力を十分に伝えられないと、見極めは適切でも面接後の辞退が増えます。

対応:一次面接を外部、二次面接以降を現場社員が担当する設計にします。見極めと魅力付けを、同じ選考工程ですべて担わせる必要はありません。あわせて、候補者へ伝える魅力とよくある質問への回答を、事前に文書で共有します。

※補足:工程を分けても解決しない場合
自社社員との関係構築そのものが選考の中心になっている採用では、工程を分けても効果は限定されます。リファラル採用、カジュアル面談から複数回の対話を重ねる採用、経営幹部や少数精鋭ポジションの採用などが該当します。
これらは、一次面接の時点から候補者と社員が接点を持つこと自体が目的の一部です。この場合は面接の実施ではなく、日程調整や候補者連絡といった面接周辺業務の委託を先に検討します。

4.レポートを確認する社内担当者が決まっていない

→ 打ち消されるメリット:2 面接枠を増やして選考を早められる

面接を早く実施できても、評価レポートを確認して次を判断する担当者がいなければ、選考は止まります。委託前より選考期間が長くなることもあります。

対応:レポートの確認担当者と、確認から候補者への次回連絡までの期限を決めます。委託先のレポート提出期限(SLA)とあわせて、応募から内定までの全区間で所要日数を管理します。

5.評価根拠を確認できないサービスを選んでいる

→ 打ち消されるメリット:7 面接データを蓄積して採用を改善できる

評価点や合否推奨だけが納品され、どの質問に候補者がどう答えたかを確認できない場合、面接内容は社内から見えないままです。

この状態では、評価が採用要件と対応しているかを検証できません。社内面接官との判断がずれても発見が遅れ、後続選考で同じ確認を繰り返すことになります。候補者から不合格理由を問われた際に、採用企業が説明できない状態も生じます。

対応:契約前に、評価結果だけでなく次の情報が納品されるかを確認します。

  • 実際に確認した質問
  • 候補者の回答内容
  • 評価項目との対応と評価理由
  • 面接内で確認できなかった事項
  • 次回選考で確認すべき事項

録画や文字起こしを利用する場合は、候補者への説明、保存期間、閲覧権限もあわせて確認します。

※補足:面接件数が少ない場合
年間の面接件数が少ない企業では、外部委託の準備にかかる工数が、削減できる工数を上回る場合があります。委託先への説明、契約手続き、評価基準の調整にも時間が必要です。
目安として月5件以下であれば、日程調整ツールや評価シートの整備だけで解決できないかを先に確認します。委託を検討する場合も、代表的な職種で10〜30件のパイロットを行い、評価の一致度と総コストを確認してから範囲を広げます。

面接代行で外部へ任せる業務と自社に残す判断

面接代行は、面接業務をすべて外部へ移すサービスではありません。業務の性質に応じて、外部と自社の役割を分けます。

業務推奨する担当理由
採用要件の決定自社入社後の業務と組織方針に関わるため
評価基準の決定自社主導最終的な採用判断の基準になるため
質問設計自社と委託先自社要件と面接ノウハウの両方が必要なため
日程調整外部委託しやすい定型化しやすく、工数削減効果が大きいため
一次面接外部委託しやすい共通条件の確認と標準化に向くため
二次面接状況に応じて分担専門性や現場理解が必要になるため
最終面接自社主導相互理解と最終判断が必要なため
評価レポート外部委託しやすい共通形式で記録を残せるため
最終的な合否判断自社採用企業として判断する必要があるため
採否連絡自社または指示に基づく外部条件や判断理由との整合が必要なため

面接代行会社が、候補者の募集や職業紹介まで行う場合は別の確認が必要です。

職業安定法では、社外の者へ報酬を支払い、労働者の募集へ従事させる場合に許可を求めています。また、サービスの実態によっては、職業紹介事業の許可が必要です。委託範囲が面接実施を超える場合は、管轄の労働局や専門家へ確認します。

面接代行のメリットを高める5つの導入手順

1.導入前の数値を記録する

最初に、現在の採用状況を記録します。基準値がなければ、導入後に改善したか判断できません。
確認する項目は、次のとおりです。

  • 月間の面接件数
  • 面接に参加する社員数
  • 面接前後を含む社内工数
  • 応募から面接実施までの日数
  • 面接終了から評価入力までの時間
  • 面接官ごとの通過率
  • 面接後の選考辞退率
  • 評価シートの未入力率

すべての指標を改善する必要はありません。工数削減、選考速度、評価品質のうち、優先する目的を決めます。

2.対象職種と委託範囲を限定する

最初からすべての面接を切り替えない方が安全です。代表的な職種と一次面接に対象を絞ります。
例えば、次の範囲から始めます。

  • 営業職の一次面接
  • 新卒採用の初期面接
  • カジュアル面談
  • 応募条件の確認
  • 土日や夜間の面接
  • 繁忙期に増えた面接枠

評価のずれや運用上の問題を確認してから、対象を広げます。

3.採用要件と候補者への説明内容を共有する

求人票だけを渡して、面接を開始してはいけません。求人票には、面接で必要な判断基準がすべて書かれているとは限らないためです。
委託先へ、次の内容を共有します。

  • 入社後に任せる業務
  • 必須となる経験
  • 入社後に習得できるスキル
  • 評価する行動や実績
  • 評価対象にしない項目
  • 候補者へ伝える会社の魅力
  • 働き方やチームに関する情報
  • 回答できない質問の対応方法
  • 次の面接で確認する項目

候補者へ説明する内容は、事実と一致させます。勤務条件や制度を、面接官の判断で変更して伝えない運用も必要です。

4.少数の面接で試行する

本格導入前に、限定した件数で試行します。試行中は、外部面接官の評価と社内面接官の評価を比較します。
次の観点を確認します。

  • 質問が採用要件に沿っているか
  • 必要な回答を深掘りできているか
  • 評価コメントに根拠があるか
  • 候補者への説明に誤りがないか
  • レポートが期限内に提出されるか
  • 社内の確認工数が減っているか
  • 候補者から苦情や不安の声がないか

評価がずれた場合は、面接官だけの問題と判断しません。採用要件や評価基準の書き方に、曖昧な部分がないかも確認します。

5.KPIと面接内容を定期的に確認する

本格導入後も、面接件数だけで評価してはいけません。面接数が増えても、後続選考へつながらなければ意味がないためです。

KPI確認する内容
応募から面接までの日数面接枠の増加が選考速度につながったか
社内の面接工数採用担当者と現場社員の負担が減ったか
レポート提出時間次の選考判断に必要な情報が早く届いたか
評価の一致度外部と自社の判断が過度にずれていないか
後続選考の通過率一次面接の評価が後続選考と整合しているか
面接後の辞退率候補者への説明や魅力付けが不足していないか
候補者からの意見接続、説明、面接官対応に問題がないか
1件当たりの総コスト外部費用と社内管理工数が適正か

数値に変化が出た場合は、原因を分けて確認します。求人内容、応募経路、候補者層が変われば、面接結果も変わります。面接代行だけを原因として判断しないことが必要です。

面接代行サービスを選ぶときの確認事項

メリットを実際に得られるかは、サービス選定で決まります。確認すべきは、誰が面接し誰が評価するのか、対象職種の面接経験、質問と評価基準の調整可否、評価根拠の確認方法、候補者情報の管理方法、総額と契約条件の6点です。
各項目の具体的な確認方法と、サービス12社の比較は下記で解説しています。

面接代行サービスおすすめ12選【2026年版】|料金相場と選び方を比較

まとめ|面接代行のメリットは委託範囲の設計で決まる

面接代行には、社内工数の削減だけでなく、選考速度や評価品質を改善できるメリットがあります。
主なメリットは、次の7つです。

  1. 採用担当者と現場社員の工数を削減できる
  2. 面接枠を増やして選考を早められる
  3. 質問と評価基準を標準化できる
  4. 外部面接官の経験や専門性を活用できる
  5. 繁忙期や面接件数の変動へ対応できる
  6. 候補者対応の品質を安定させやすい
  7. 面接データを蓄積して採用を改善できる

ただし、面接を外部へ丸投げしても、十分な効果は得られません。採用要件と評価基準は、自社が決める必要があります。そのうえで、日程調整、一次面接、評価レポートなどを外部へ委託します。

最初は対象職種と件数を限定します。社内工数、選考速度、評価の一致度、候補者の反応を確認してから、委託範囲を広げます。
だからこそ、料金や面接件数だけでなく、面接官の専門性や質問設計、評価根拠、情報管理まで確認できるサービスを選ぶ必要があります。

参考資料

(*1):厚生労働省「公正な採用選考の基本」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/roudousya/kousei-saiyou/index.html

(*2):Schmidt, F. L., & Hunter, J. E. (1998). The validity and utility of selection methods in personnel psychology. Psychological Bulletin, 124(2), 262-274.

(*3):個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/

よくある質問

面接代行を使えば、面接の質は必ず上がりますか?

面接代行を使うだけで、面接の質が上がるとは限りません。採用要件、質問、評価基準が明確であることが前提です。面接官の経験や研修、評価レポートの品質も確認します。

面接代行は一次面接だけでも利用できますか?

一次面接だけを依頼できるサービスはあります。
一次面接は、共通条件や職務経験を確認しやすいため、外部化しやすい工程です。二次面接以降を自社で担当すれば、候補者との関係も維持できます。

面接代行の費用対効果は、どう判断しますか?

外部へ支払う料金だけでは判断できません。
面接前後を含む社内工数と、委託後に残る管理工数を比較します。選考速度や評価品質は、費用とは別のKPIとして確認します。

面接代行で、実際にどれくらい工数を削減できますか?

一次面接1件あたりの社内工数は、書類確認から申し送りまで含めて約120分が目安です。月20件を委託した場合、社内に残るのはレポート確認と判断の約3.3時間で、差引き約36時間の削減が試算値になります。
実際の削減幅は、日程調整や評価レポートまで委託するかで変わります。面接時間だけを委託した場合、削減できるのは1件あたり60分にとどまります。

面接代行を導入すると、内定辞退は増えますか?

外部面接だけで選考を完結させると、候補者への魅力付けが不足し、辞退が増える場合があります。一次面接を外部、二次面接以降を現場社員が担当する設計であれば、抑制できます。

導入前後で面接後辞退率を比較し、変化があれば会社説明の内容と担当工程を見直します。

何件くらいから導入する意味がありますか?

明確な基準はありませんが、月5件以下では委託先への説明や評価基準の調整にかかる初期工数が、削減工数を上回る場合があります。まずは代表的な職種で10〜30件のパイロットを行い、評価の一致度と総コストを確認してください。

サービス資料

面接代行オンラインプラットフォーム 「INTERVIA(インタビア)」

AIがマッチングから面接評価までサポート。評価のばらつきや面接工数を大幅に削減。

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小林 幸嗣

監修者

小林 幸嗣

株式会社NODIA 代表取締役

新卒で株式会社インテリジェンスに入社。転職サイト「doda」の立ち上げ期に法人営業としてキャリアをスタートし、その後、法人営業に加えてマーケティング・営業企画・商品企画部門のマネージャーを歴任。プロダクト開発組織において100名超の組織マネジメントを担い、「doda Recruiters」や地方創生プロジェクト等の立ち上げを経験。2018年に株式会社コーナーに取締役COOとして参画し、ビジネスサイド全体を管掌。2026年に株式会社NODIAを設立。